沖縄県では河川が短く、流域面積が狭いため、古くから安定的な水源として海水を用いて海水淡水化施設の整備が行われています。
また地下水源は琉球石灰岩の影響で硬度が高く、硬度成分のスケール付着によるボイラー性能の低下や、配管の詰まり等の問題があり、硬度低減施設が建設されています。
今後は水道技術職員が減少し、少人数の職員で水道供給を担うこととなり、維持管理が容易な膜処理を利用した浄水方法が、将来的にも採用される見込みです。
また離島間で設備を融通し易く、現地工事を短縮出来るユニット型の水処理設備のニーズが高まっています。
海水淡水化の方法として、「蒸発法」や「電気透析法」また「逆浸透法」があります。
沖縄県内においては逆浸透法が採用され、RO膜を用いた水処理装置が本島及び離島を含めた浄水場で活用されています。逆浸透法の仕組みは、海水側に浸透圧以上の圧力を加えることで半透膜を通して真水が押し出される現象(逆浸透という)を利用しています。
硬度低減化の方法として、「イオン交換法」や「凝析沈殿法」また「逆浸透法」などがあり、弊社では逆浸透法を用いて硬度処理を行っています。
海水淡水化と同じ原理でRO膜により硬度成分を除去します。海水淡水化用のRO膜とは違い、超低圧のRO膜を利用することで省エネルギーとなるような施設の設計を行っています。